ダンスとヨガの相性は高相性!? スポーツにヨガを取り入れたい理由

ダンスとヨガは、まったくジャンルが違う運動ですが、この二つには共通点があることをご存知でしょうか。実は、ダンスとヨガの相性はバツグンです。ヨガの要素を取り入れることによって大きな相乗効果が期待できるので、今回はその効果についてご紹介したいと思います。

柔軟性が向上する

ヨガは、ダンスをする際に必要な柔軟性を身に付けるのに効果的な方法の1つ。柔軟性に必要な筋肉の動きは「伸びる動き」、「緩める動き」、「縮める動き」の3つで、これがまさにヨガで行う動きと同じなのです。
また、ヨガによって血流がよくなり身体が内側から温まることで、筋肉の柔軟性が向上するだけではなく関節の可動域も広くなります。関節を大きく使うことで身体が内側から温まるので、筋肉も柔らかくなり動きやすくなります。
そうするとダンスで無理のある体勢になった場合でも、広い可動域の関節と柔らかい筋肉によってリカバリーできるようになるはずです。

インナーマッススルが鍛えられる

インナーマッスルは、外側から目で見てわかるような筋肉ではなく、骨や関節を取り囲むようについている目に見えない筋肉のことを指します。さまざまな動きをするヨガには、このインナーマッスルを鍛えて強くする効果があると言われています。
インナーマッスルは「姿勢保持筋肉」とも呼ばれ、ダンスを行う際にも非常に重要な筋肉です。インナーマッスルがあることで全身のバランスが整うため、身体を支えたり正しい姿勢を維持できたりします。
またインナーマッスルがあることで、大きな筋肉であるアウターマッスルをサポートできるので、ダンスのパフォーマンス向上やケガの予防も期待できます。

心を静める時間

激しく動くダンスは筋肉が緊張状態になりがちです。柔軟性を高める上で心身をリラックスさせることはとても重要で、これはダンスでも同じことが言えます。ヨガは深呼吸を行いながら一つひとつのポーズが展開されていくため、深いリラックス状態となり身体の緊張が解けていきます。
焦って一気に身体を伸ばしたり、無理やり激しい動きをしたりするのはケガの元です。まずは、身体をリラックスしている状態に整えることが、ダンスで高いパフォーマンスを発揮する近道だとも言えるでしょう。

ダンス同様、さまざまなタイプの流派があるヨガ

ただ、ヨガと一口に言ってもさまざまな流派があるため、どれが良いのか迷ってしまいますよね。ヨガの代表的な流派は9つです。

  1. 1.アシュタンガヨガ・アシュタンガ ヴィンヤサ システム

    アシュタンガヨガはインドの伝統的なヨガの流派の1つで、太陽礼拝がベースのダイナミックなヨガです。
    呼吸(胸式の呼吸法)、目線(ドリシュティー)、動作(アサナ:ヨガのポーズ、ヴィンヤサ:流れ)が全て決まっていて、その順番通りに動きと呼吸を連動させながらゆっくり動いていきます。アシュタンガヨガを行うことで柔軟性とバランス感覚アップが期待できます。

  2. 2.ヴィンヤサヨガ

    ヴィンヤサヨガは呼吸と動きを連動させた流れの心地よさを味わうヨガです。ヴィンヤサヨガは、ひと呼吸にひとつの動作を乗せて、流れのまま途切れることなく動きます。
    ポーズの移行やそれぞれのシークエンスを流れるようにつなぎ、すべてのポーズが次のポーズへの準備となるため、その連続的な過程を体感することで意識が深まります。静謐な深い安らぎを感じられるので瞑想にも効果的です。

  3. 3.パワーヨガ

    パワーヨガは、心身を解き放つワークアウトスタイルのヨガで、アシュタンガヨガとアイアンガーヨガが組み合わされたアメリカ発のヨガです。
    ダイナミックなポーズが多く運動量が多いこのヨガは有酸素運動で全身を引き締めるため、ダイエット目的の人たちに人気の高いヨガとなっています。つらいポーズを乗り越えた後の爽快感は大きな魅力です。

  4. 4.シヴァナンダヨガ

    シヴァナンダヨガはインド宗教に根差しており、インドの伝統的なスタイルに現代医学を融合させたヨガです。シヴァナンダヨガは精神的な探究ができるように導かれていて、マントラ、呼吸法、ポーズ、瞑想がほどよく盛り込まれた、最もインドらしいヨガです。ゆったりしたテンポで進むため初級者~上級者まで幅広く取り組めます。
    また、総合的な食生活にもフォーカスし、健康的なベジタリアン食を実践することもこのヨガの大きな特徴と言えるでしょう。

  5. 5.イシュタヨガ

    イシュタヨガは、個性に合わせたポーズを習得できるヨガです。これはニューヨーク発祥のヨガで、伝統的なハタヨガにタントラ哲学やアーユルヴェーダを融合させたスタイルになっていて、年齢や性格、体質など、それぞれの持つ個性に合わせてポーズを習得できるのが大きな特徴です。
    ダイナミックな動きで筋肉を鍛えつつ柔軟性を高め、最後は瞑想で心のバランスを整えていくという一連の流れを、個人のペースで無理なく行っていきます。

  6. 6.陰ヨガ

    陰ヨガは関節をゆるめてほぐすヨガで、ポーズを長めにキープすることで全身をゆるめます。ハタヨガのように筋肉に負荷をかけるのを目的としておらず、主なアプローチ先は関節まわりの靭帯、腱、筋膜です。
    陰ヨガは、身体にじっくりと向き合うための瞑想的なスタイルとなっているため、心身が深く休まります。自律神経が整うことで自然治癒力が高まったり、安眠にも効果があったりなど、セラピー的な要素も高くなっています。

  7. 7.クリパルヨガ

    クリパルヨガは、本来の自分を意識するためのヨガです。このヨガではポーズの完成度を高めるのではなく、個性や自由を尊重しながらゆっくりとポーズに取り組みます。
    ポーズを通して身体や心と対話するため、自分への意識が深まり、日常生活でのささいな身体や心の変化にも気づきやすくなります。ありのままの自分を受け入れる心や、内面から溢れ出す本当の自分の声にしたがって素直に生きる心を育むことが目的です。

  8. 8.リストラティブヨガ

    リストラティブヨガは、脳と身体の緊張をやわらかく取り除く癒しのヨガです。このヨガは、ゆるやかに身体を開いていく深いポーズによって脳へリラックスする信号を送り、ストレスを軽減していきます。
    リラックスに重きを置くため運動量はほんのわずかなので、ケガや痛みがある人、慢性疾患がある人、年配者、障がい者なども安心して取り組めます。

  9. 9.ホットヨガ

    最近人気の高いホットヨガは、高温多湿のスタジオで芯から身体を温めて動くヨガです。ホットヨガは筋肉や関節の柔軟性が高まりやすいため、初心者や身体が硬くて運動がつらいと感じている人でも楽にポーズをとることが可能です。
    ヨガ中には大量の汗をかくため、身体に溜まった老廃物の排出、新陳代謝の促進、美肌、ストレス解消、便秘解消、むくみの緩和、冷え性改善にも効果的だと言われています。

このように、ヨガの目的と取り組み方にはさまざまな種類があります。自分に合いそうなものを見つけてチャレンジしてみましょう。

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