FGI(グループインタビュー)やデータ分析では見えない「本音」を掴む。 今、商品開発に「ダンスインストラクターの身体知」が必要な理由

FGIやデータ分析では見えない
「顧客の本音」を掴む。

今、商品開発に「ダンスインストラクターの身体知」が必要な理由

「機能は十分なのに、なぜかユーザーの愛着が生まれない」
「アンケート結果通りの商品を作ったのに、市場の反応が鈍い」

日々、新商品やサービスの開発に向き合う中で、このような壁に直面することはないでしょうか。
市場調査やビッグデータは、過去の行動や言語化されたニーズを分析するには最強のツールです。しかし、顧客自身も気づいていない「無意識のストレス」や、言葉にならない「直感的な心地よさ」までは、数字だけでは拾いきれません。

そこで今、新たなリサーチパートナーとして注目されているのが、「ダンスインストラクター」です。

彼らは単なる「踊りの先生」ではありません。日々、多様な人々の身体の動きを観察し、言葉にならない感情を読み取り、身体一つで空間の熱量をコントロールする「非言語コミュニケーションと行動観察のプロフェッショナル」です。
本記事では、ダンスの世界で培われた「身体知」を、いかにして企業の商品開発やマーケティングに活かすか。その具体的な手法と可能性について解説します。

1. 「違和感」を検知するプロの観察眼:
行動観察(エスノグラフィ)の深化

商品開発において、ユーザーの行動観察は欠かせません。しかし、一般的な観察と、ダンスインストラクターの観察には決定的な違いがあります。それは「身体感覚への解像度」です。

インストラクターは、生徒のわずかな重心のズレや、呼吸の浅さから、「不安」や「理解不足」を瞬時に察知する訓練を受けています。

開発への応用:無意識の「使いにくさ」を発見する

例えば、ウェアラブルデバイスやヘルスケア商品の開発において。「使いにくい」と言葉にされる前の、ユーザーの「一瞬の眉間のシワ」「肩に入った無駄な力」を見逃しません。

「なぜ今、ユーザーの手が止まったのか?」というボトルネックを、身体動作の観点から論理的に言語化することができます。この「ユーザーがつまずくポイントを身体レベルで予知する力」は、UI/UXデザインにおいても強力な武器となります。

2. 「機能」ではなく「感情」をデザインする:
体験価値(CX)の向上

機能的なスペック競争が限界を迎える中、選ばれる商品の基準は「感情的な充足感(エモーショナル・バリュー)」へとシフトしています。
ダンスとは、まさに「動き」を通じて「感情」をデザインするプロセスそのものです。

開発への応用:五感を通じた体験設計

NYやLAの人気スタジオが成功している理由は、単にダンスを教えるだけでなく、「解放感」や「自己肯定感」という感情のゴールを明確に設定している点にあります。

貴社の新商品は、ユーザーにどんな「感情」をもたらすべきでしょうか?
ダンスインストラクターは、「高揚感を生むテンポ」「安心感を与える手触り」「没入感を作る空間設計」など、独自の知見を提供できます。彼らをブレインストーミングに入れることで、スペック表には現れない「心が動く商品」のヒントが得られるはずです。

3. 「顧客」を「ファン」に変える:
コミュニティ形成の技術

SaaSやサブスクリプションモデルの普及により、LTV(顧客生涯価値)の重要性が高まっています。ここで鍵となるのが、ユーザー同士のつながり、すなわち「コミュニティ」です。
ダンス業界は、古くから「熱狂的なコミュニティ」を作ることで成立してきました。

★ ユーザーを離脱させない仕組み

  • ステップアップの設計: 初心者を挫折させず、上級者を飽きさせない段階的な「成長の実感」を作る構成力。
  • 非言語のつながり: 言葉を超えて「同じ時間を共有した(シンクロした)」という連帯感の醸成ノウハウ。

これらの視点は、ファンマーケティングや社内エンゲージメント向上の施策において、大きな突破口になります。

定性調査の新たな一手として

「顧客の心を理解したい」
そう願う開発担当者の皆様。次は、会議室を出て、身体感覚のプロフェッショナルであるダンスインストラクターと対話をしてみませんか?

彼らは、アンケート用紙には書かれない「行間」を読み解くスペシャリストです。
その「身体知」を開発プロセスに組み込むことで、論理やデータだけでは到達できなかった、人間味あふれるイノベーティブな商品が生まれるかもしれません。

新しい視点を、貴社のプロジェクトへ。

LinoPodでは、独自の視点を持つインストラクターとの共創プロジェクトをご提案可能です。
「こんな課題感があるけれど、何かヒントはないか?」
そんなブレスト段階からでも、ぜひお気軽にお声がけください。

>> Lino Podマガジントップへ戻る