健康経営推進には、なぜ部門ごとのリーダーが必要なのか?

人事主導だけでは浸透しにくい施策を、現場で動かすために

健康経営に取り組む企業は増えています。
しかし実際には、制度を整え、施策を用意しても、思うように現場に浸透しないという声は少なくありません。

健康診断の受診率向上や福利厚生の拡充は進んでも、参加が一部に偏る。
施策の存在は知られていても、現場では話題にならない。
人事が一生懸命に推進しているのに、部門ごとに温度差が大きい。
こうした状態は、多くの企業で起こりがちです。

その背景には、健康経営が経営や人事の施策として設計されやすい一方で、実際に行動するのは現場の社員であるという構造があります。
制度をつくる側と、実践する側の距離がある限り、健康経営は「正しいけれど浸透しない施策」になりやすいのです。

健康経営が浸透しないのは、現場に合った形で伝わっていないから

健康経営の必要性そのものに異論がある企業は多くありません。
問題は、必要性が理解されていても、日々の業務の中で優先順位が上がりにくいことです。

たとえば営業部門では、数字や顧客対応が優先されやすい。
開発部門では、締切や集中作業の都合で時間の使い方が限られる。
管理部門では、繁忙期と閑散期で参加しやすさが変わる。
同じ会社の中でも、部門ごとに働き方も、負荷も、参加しやすい施策の形も異なります。

ここに対して全社一律の施策だけを打っても、どうしても浸透には限界があります。
必要なのは、会社全体の方針を、それぞれの部門の実情に合わせて、現場で受け入れやすい形にして、わかりやすく伝えられる人です。

つまり、健康経営を本当に前に進めるには、経営や人事だけでなく、各部門に小さな推進リーダーがいることが重要になります。

部門ごとのリーダーがいると、健康経営は“自分ごと”になりやすい

部門ごとのリーダーがいる意味は、単に施策の案内役になることではありません。
その役割は、健康経営を現場にとって「自分たちに関係のあるもの」として受け止めやすくすることにあります。

たとえば、

  • この部門なら朝礼前の5分が合う
  • このチームなら座ったまま参加できる内容のほうが入りやすい
  • この時期は忙しいから、負荷の軽い形から始めたほうがいい
  • このメンバーには、まず雑談のきっかけになる施策のほうが合う

こうした判断は、本社機能だけではしにくいものです。
現場を知っている人がいるからこそ、施策は現実的な形に調整できます。

また、同じ部門の中に推進役がいることで、「会社に言われたからやる施策」ではなく、自分たちの職場で無理なく取り入れる取り組みとして受け止められやすくなります。
この差は大きいはずです。

健康経営のリーダーは、必ずしも管理職である必要はない

ここで重要なのは、部門ごとのリーダーが必ずしも役職者でなくてよい、ということです。
もちろん管理職の理解と後押しは不可欠です。
ただ、実際に場の空気を変えたり、周囲を巻き込んだりするのは、役職とは別の資質であることも少なくありません。

たとえば、

  • 周囲に自然に声をかけられる人
  • 場を和らげるのがうまい人
  • 参加のハードルを下げられる人
  • 無理のない形で周囲を巻き込める人

こうした人は、健康経営の推進において非常に重要です。
全社施策を現場で動かすには、号令をかける人だけでなく、空気をつくる人が必要だからです。

健康経営を定着させるうえでは、制度設計と同じくらい、こうした現場のキーパーソンを見つける視点が欠かせません。

社内活性化は、“部門内の小さな動き”から始まる

健康経営というと、どうしても全社横断の大きな施策を考えがちです。
しかし、実際に定着を左右するのは、各部門の中でどれだけ自然な動きが生まれるかです。

誰かが「ちょっとやってみよう」と言える。
誰かが「これなら参加しやすいね」と受け止める。
誰かが「次は別のメンバーにも声をかけよう」と広げていく。
そうした小さな動きがある部門では、健康施策は単なる制度で終わらず、社内活性化のきっかけにもなっていきます。

逆に言えば、人事だけが頑張っている状態では、その動きはなかなか生まれません。
健康経営を定着させたいなら、現場に近いところで火をつけられる人をどう増やすかが重要です。

LinoPodが支援したいのは、施策そのものより“現場で回る形”

LinoPodでは、健康施策を単発のイベントとして実施するだけでなく、現場で無理なく受け入れられ、各部門に広がりやすい形をどうつくるかを大切にしています。

企業によって、組織構造も、部門ごとの特性も、参加しやすい形も異なります。
そのため、全社で同じ施策を一律に当てはめるのではなく、どの部門に、どんな推進役がいて、どの形なら現場で動きやすいかまで見ながら設計することが必要です。

健康経営を本当に根づかせるには、人事だけが抱えるのではなく、各部門に小さなリーダーがいる状態をつくること。
LinoPodは、そのきっかけづくりを支援したいと考えています。

まとめ

健康経営を推進するうえで、経営や人事のコミットは欠かせません。
しかし、それだけでは現場への浸透には限界があります。

本当に必要なのは、会社全体の方針を部門の実情に合わせて、現場が受け止めやすい形でわかりやすく伝え、無理なく動かせるリーダーがいることです。
そのリーダーは、必ずしも管理職とは限りません。
むしろ、周囲を自然に巻き込める人、参加しやすい空気をつくれる人こそ、健康経営推進の鍵になることがあります。

健康経営を制度で終わらせず、現場で動く取り組みにしたい。
そのためには、部門ごとのリーダーをどう見つけ、どう活かしていくかという視点が、これからますます重要になっていくのではないでしょうか。

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