いざ、ダンスクラスを始めようと思ったときに、どのくらいのレベルのレッスンにするのか、あるいはどこを目標にレッスンをするのか考えると思います。ダンス未経験の場合は最初からうまく踊れる人はほぼいないため、その人のレベルに合わせたレッスンや目標が必要になります。そのため、初級クラスで最初に目標にすることは「上手に踊る」ことではなく、まずは「クラスで1曲を完成させる」ことが良いかもしれません。今回の記事では、初級クラスで1曲を完成させることの重要性やその方法についてご紹介します。
イベントとは違うリピート率を上げるプログラム作りを
1度きりのイベントで踊るためのダンスクラスであれば、「なんとなく踊れた」「いい汗をかいた」「いつもと違うことができた」など目新しい楽しさが得られれば成功だと言えますが、継続的に続けるダンスクラスの場合は違った切り口で考える必要があります。イベントでは盛り上がっていたのに、クラスの継続は難しいと感じたことはありませんか?
継続的に行われるダンスクラスの場合は、1ヶ月~2ヶ月ほどをかけてブロック的に動きを覚えていき、それを繋ぎ合わせて1曲を完成させていくレッスンスタイルです。曲の完成に向かうまでのプロセスを踏むことで、よりダンスレッスンでの満足度が得られやすくなります。自然と次もダンスクラスに足を運びたくなるような仕組みを作り、リピート率を上げていきましょう。
選曲の仕方
1曲を完成させるためには選曲も重要なポイントです。ダンスをつけるとかっこいい曲や、きまると最高に盛り上がる曲などさまざまな選択肢がありますが、初級クラスの場合は振付やステップを覚えるだけでも一苦労するため、選曲は親和性があり、ステップを踏みやすい曲がオススメです。
全く知らない曲よりも、なんとなくでも知っている曲の方がリズムをとりやすくテンポがつかみやすいので、そのような曲の方が楽しさやモチベーションも違うはずです。
もしも選んだ曲が初級クラスには一見難しそうな曲であったり、参加者から「K-Popをかっこよく踊りたい、BTSの曲を踊ってみたい」などのリクエストがあったりした場合には、クラスのレベルに応じて振付やステップを工夫してみましょう。ここはインストラクターの腕の見せ所です。
ダンスの基本を知りたいと思っている初心者の声
「まずは見よう見まねで踊ってください」と言われても、初心者にとってはその“見よう見まね”が難しいもの。せっかく「ダンスを楽しみたい」「やってみたい」と思っているのに、よくわからなくてレッスンについていけず、「私にはやっぱりダンスは合わない」とやめてしまうのはもったいないことですよね。初級クラスでは特に、ダンスの基本であるステップの繰り返しを行いつつ、少しずつバージョンアップしていくと良いでしょう。
動きの中で「この動きができるようになってきた」「動き方がわかってきた」「この振付が覚えられた」など成長を実感してもらうことは重要なポイントです。
クラスのバランスをとる配慮を
クラスに参加する人はそれぞれ生活環境やダンスを習う目的が違うということを理解しておきましょう。クラスには、定期的に練習に参加する人と、不定期でクラスに参加する人がいますよね。
毎回クラスで練習できる人とそうでない人では、1曲を仕上げる上でダンスの習熟度が違ってきます。クラスのなかではそのバランスをとっていく配慮も必要です。
前列で踊りたい人、後列が良い人、真ん中辺りが良い人など、参加者の意向に耳を傾けてみましょう。参加頻度に関わらず、それぞれが踊りやすい好きなポジションがあると思います。
踊れる人が前にいると、その人を見ながら動きについていけるので安心感が生まれる人や、振り付けが頭に入っている人は、鏡を見ながら自分の動きをチェックしたかったり、インストラクターの動きがよく見える位置がよかったり、参加してくれる人の想いはそれぞれです。
想いを汲み取りながらクラス運営を行い、参加者の「今日も来てよかった」を引き出していきましょう。